2011年度「グッドデザイン賞」の特別賞各賞が決定 「グッドデザイン大賞」「グッドデザイン金賞」など全6賞で、のべ45件が受賞

日本唯一の総合的デザインプロモーション機関である公益財団法人日本デザイン振興会は、11月9日に2011年度「グッドデザイン賞」の特別賞全6賞、計45件の受賞対象を発表しました。 グッドデザイン特別賞は、去る10月3日に発表した2011年度「グッドデザイン賞」1,112件の中から決定したものだ。
「グッドデザイン賞」は、すべての審査対象の中でデザインの優れた対象に贈られますが、特別賞はさらに賞ごとに設けられたテーマに対して顕著なデザインの成果が認められる対象に贈られる。 このうち「グッドデザイン大賞」(内閣総理大臣賞)は、すべてのグッドデザイン賞受賞対象の中で2011年を象徴するデザインとして位置づけられているのだ。 6件の大賞候補に対して、審査委員、グッドデザイン賞受賞者、さらに現在開催中のグッドデザイン賞受賞展への来場者による投票を実施して決定された。
「グッドデザイン金賞」(経済産業大臣賞)「サステナブルデザイン賞」(同)「中小企業庁長官賞」「日本商工会議所会頭賞」は、それぞれのテーマに対して特に優れた点が認められたデザインとして審査委員の協議により決定。 「ロングライフデザイン賞」(商務情報政策局長賞)は、商品のユーザーやデザイナーによって推薦された対象の中から、審査委員による協議を通じて受賞が決定した。
2011年度のグッドデザイン賞は、本年3月に発生した東日本大震災後の情勢をふまえ、日本社会の復興や人びとの暮らしにおける豊かさの再定義につながる活動の展開を軸に据えた。 これに対して、深澤直人審査委員長からは「デザインにおける適正さの追求」というテーマが提示され、今後の社会を築いていくうえで適正な解となりうるデザインの価値を追求することがグッドデザイン賞の課題とされたのだ。
このような方針のもと、審査に際しては「身体」「生活」「産業」「社会・地球環境」の4つの視点を設定し、幅広い分野から応募されたデザインに対して、社会的な配慮や提案性、サステナビリティなどを総合的に評価。 本日発表された特別賞各賞は、そうしたプロセスを通じて特に優れたデザインの取り組みが見出された対象であり、今後の社会を切り拓く先導的な役割を担うデザインと言えるだろう。
深澤委員長は、11月9日に開催された表彰式の席上で「いま素晴らしいデザインだと思えるものが、将来にわたってそのようであってほしいと考えながら審査を進めた。 そして生活の中でさまざまな要素と調和しながら、社会によい影響を与えられるものがグッドデザイン賞を受賞する傾向がみられました。」 と述べ、これら特別賞をはじめ今回のグッドデザイン賞を受賞したデザインが、今後の日本社会をより豊かに導いていくことへの期待を表明している。
グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)
東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」
受賞企業 : 本田技研工業株式会社
プロデューサー : 本田技研工業株式会社
ディレクター : 本田技研工業株式会社 インターナビ事業室 室長 今井 武
デザイナー : 本田技研工業株式会社 インターナビ事業室 企画開発ブロック
ブロックリーダー : 田村和也、主任 野川忠文、チーフ 菅原愛子
概要
東日本大震災の被災地域でのスムーズな移動を支援する目的で、震災翌日の2011 年3 月12 日10 時30 分よりHondaのカーナビ「インターナビ」会員の車両から収集した走行実績データを活用した通行実績情報を公開。 この通行実績情報を活用した地図を、Google は「Google 自動車通行実績情報マップ」として3 月14 日から、Yahoo! JAPAN は「Yahoo!地図」道路通行確認マップとして4 月21 日から公開した。 さらに、4 月27 日からは両社に渋滞実績情報の提供も開始した。
受賞者の声
この通行実績情報を、被災地域に居住する方々や被災地域へ支援に向かう方々に、より現地の道路通行状況を把握するのに少しでも役立てていただければと考えている。 何よりも、この通行実績情報が被災地域に居住する方々および被災地域へ支援に向かう方々に少しでも役に立てば幸いである。 また、この取組みは、インターナビ会員の方々の協力なしには実現しなかった。そのご協力に心より感謝したい。このインターナビは、もはや道案内を行う“地図代わり”の道具ではない。 今後も進化し続けるインターナビに期待されたい。
会員の走行データを活用した最適ルート案内を2003 年からHonda 独自の双方向通信型「インターナビ」として実施していた、その通行実績情報が東日本大震災の翌日から威力を発揮したことは記憶に新しい。 被災地に向かう支援物資の車両、ボランティア団体、被災関係者などはこのオープン化された情報にどれほど助けられたことだろう。 Google はこの通行実績情報データを「Google 自動車通行実績情報マップ」として3 月14 日から公開し、Yahoo も「Yahoo! 地図」として4 月21 日から公開することにつながった。 Honda は情報の正確さを求め、前日の24 時間以内の情報のみを毎朝10 時に更新するなど被災地に向かう人々へ提供し共有を続けた。 その後、自動車各社もこれに追従し、情報を提供し始める。 独自に進めていた双方向通信型カーナビによる通行実績情報が大震災時に応用できると誰が予測しただろう。この実績をもとに世界の震災時に役立てられるように展開していただきたい。
グッドデザイン大賞として評価される点
Honda のカーナビゲーションシステムを用いた情報サービスを、震災の発生翌朝から移動支援用として公開。 追ってGoogle やYahoo! などの情報プラットフォーム経由でも公開するなど、多くの人が使いやすいサービスとして展開した点が注目される。 まったく新しいシステムを立ち上げるのではなく、既存のシステムを有効に活用することで、解決策を必要としている部分へスピーディーにサービスを提供した取り組みは、企業によるCSR の典型であるとともに、社会における情報の有効活用のあり方を示す創造的な試みであると考えられる。
2011 年度グッドデザイン大賞の決定について
グッドデザイン大賞は“2011 年を象徴するデザイン” として、すべてのグッドデザイン賞審査委員により予め選ばれた候補の中から、はじめに審査委員長と審査副委員長の協議により6 件が候補となりました。 それらに対して、10 月28日から11 月6 日にかけて審査委員会と今年度グッドデザイン賞受賞者、東京ミッドタウンで開催されたグッドデザイン賞受賞展への来場者による投票を実施した結果、もっとも票数を得た対象として決定しました。
2011 年度グッドデザイン大賞候補 投票結果
1 位:2,920 票 東日本大震災でのインターナビによる取り組み「通行実績情報マップ」/本田技研工業株式会社
2 位:2,492 票 LED 電球 Panasonic LDAHV4L27CG /パナソニック株式会社
3 位:1,816 票 新治療施設・重粒子線治療システム/独立行政法人放射線医学総合研究所+株式会社東芝+株式会社日本設計
4 位:1,493 票 鉄道車両 N700 系7000/8000 番代新幹線電車/西日本旅客鉄道株式会社+九州旅客鉄道株式会社
5 位:1,488 票 3D SMART LED TV UN55D8000, D7900, D7000 / Samsung Electronics Co., Ltd.
6 位: 678 票 ゲームシステム KinectTM for Xbox 360 /日本マイクロソフト株式会社
投票は、本年度グッドデザイン賞審査委員、グッドデザイン賞受賞者、および受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION2011」への来場者により実施。なお、各投票対象者からのウエイトを均等にするため以下の比率で集計をおこなっている。受賞展来場者: 受賞者: 審査委員 = 1:5:100
グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)12 件

その他全ての受賞結果について
グッドデザイン賞ウェブサイト:http://www.g-mark.org/




























