かお。

フィルター

no.23 Mark

UPDATE : 2016/Apr/23
AUTHOR: 加賀 耕平

no.23 Mark

 

そこには広場があって

片隅のハコヤナギの木陰にはちいさなコンクリートのプールもある

 

広大な余白の真ん中にポツンと黒いテーブルと椅子

 

旧い兵舎のような煉瓦造りの書庫には

ジャッドがデザインしたベッドのような素朴なソファがひとつ佇んでいて

天窓から光が射している

 

The Block

 

高い塀に囲まれた修道院のようなその場所には

彼の作品と同じように必要なものだけが必要なだけ遺されていて

それを造ったアーティストだけがいない

 

葬られるでも陳列されるでもなく

ありのままにそこにただ在って、目に見えないもので守り続けられる記憶の欠片

そして、そこにあるもののひとつひとつをまるで自分のもののように話すマーク

 

春なんだか夏なんだか

そんなことさえさっぱりわからない国境の町のサボテンのある中庭で

通り雨に逃げまどう午後

 

遠足に来た小学生のように、ぼくたちは叱られた

 

There’s never a dull moment in Marfa

 

ジョージは宣教師

マ―クはまるで昨日なったばかりの先生みたいだ

 

TIE UP PROJECT