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「油しめ・油祝い」

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NOV , 2017

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編集長

編集部  |  used living

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─ 油しめ・油祝い ─

 

今ではあまり見られることのなくなったこの「油しめ」「油祝い」は、旧暦の11月15日に行われていました。
当時では大変貴重であった油や餅を使った料理を神前に供え、油の収穫を祝ったことが始まりと言われています。

 

後に灯火としてだけではなく、寒さに備え油分のあるものを多く食べることで滋養をつけ、無事に厳しい冬を乗り越えようという願いと暮らしの知恵が加わったものでもありました。この習慣は精油業が盛んだった西日本で発祥した後全国に広がり、遠く離れた関東から東北にかけて広まっていきました。

 

この日作られる油料理としては天ぷらやきんぴらごぼうなどがありますが、その中でも代表的なものが「けんちん汁」。秋に収穫された旬の根菜や豆腐などをたっぷりと使った、体にも優しい滋味深い味わいは、体も心もじんわりと温めてくれます。

 

RECIPE

「編集部のけんちん汁」の作り方

 

<材料>
ごぼう/里いも/大根/人参/わけぎ/木綿豆腐/こんにゃく/油揚げ/ごま油/酒/醤油/塩 (分量は適当です)

 

<下処理>
・木綿豆腐はキッチンペーパーなどで包み2〜30分ほど置き、軽く水切りをします。
・ごぼうはささがきにし、5分程度水にさらしアクを抜きます。
・こんにゃくは短冊切りにし、水から茹でてひと煮立ちしたらザルに上げておきます。
・油揚げも熱湯をかけ油ぬきし、お好みの大きさに切ります。
・大根・人参は半月切り、里芋も適当な大きさに切ります。

 

<調理>
1、鍋にごま油を熱し、豆腐以外の材料をじっくり炒めます。(今回お豆腐は炒めませんでした)
2、全体に油がまわったら油揚げを加え再び軽く炒め、だし汁を加えます。煮立ったらアクを取り弱火で10分ほど煮ました。
3、木綿豆腐はちぎって加え、再び煮立ったら酒、醤油、塩、わけぎを加え軽く煮ます。

 

素朴なレシピほど、決まった作り方はないと思います。
冬のあたたかな一杯を、ご家庭の味でぜひお楽しみください。

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UPDATE : 2017/Nov/01 | AUTHOR :

TIE UP PROJECT