JUL , 2018
PROFILE
□ PROFILE DATA
ヤマヒデヤ
地域おこし協力隊員 ｜ 高知県
50歳独身
出身地:大阪
職業:地域おこし協力隊員、時々作家、時々アパレル
大阪生まれの大阪育ち
アパレルメーカーを経てセレクトショップ開業。40歳の時に突然お話を書き始める。48歳になり何を思ったのか突然思い立ち修行僧のスタイルで四国と中国地方を旅する。一旦は大阪に帰るが山の匂いが忘れられず49歳にして初めて高知に居を構える。現在は協力隊員として地産の発掘や紹介を生業としている。
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CAPTION
─ 路上のモノ その他 ─
「バス」
僕はバスに乗っていた
どうして？
さぁー
それは
僕にも
分からない
分からないけれど
バスに乗っている
何処を走っているのだろうか
窓から外を見た
見える見える
でも何だろう
海にも見える
山にも見える
川にも見える
空にも見える
それは
とても
とても
曖昧な風景
水彩画というより
油絵のようなネバリ気を感じる
ひょっとしたら
僕は死んだのかもしれない
きっとそうだ
ここはこの世では無いんだ
黄泉に僕を連れて行くんだ
しかし
僕はどうして死んでしまったんだろうか
全然
思い出せないや
そういえば
僕の名前は何だったっけ
分からない
下を向いて
両手を見つめた
少し透けている感じがする
その下の膝なんかも
同じようなものだ
なんだか凄く静かだけれど
僕以外にお客さんはいるのかなぁ
周りをキョロキョロ
振り返ってキョロキョロ
いる感じだけはする
なんだか気味が悪いな
なんとなく口笛を吹いてみた
すると遠くの方から
笑い声が聞こえた
あっ
急に苦しくなってきた
嗚呼っ
もうダメだ
僕は本当に死んじゃうんだ
息が
息が
息ができないよ
意識が薄らいで行く
その先に
光が見えた
嗚呼
ついに黄泉に着いたんだ
「オギャー!」
「お母さん
産まれましたよ
立派な男の子ですよー」
「ホンギャー
ホンギャー
ホンギャー」
何かが終わると
何かが生まれるんだね
ほな！
QUESTION
UPDATE : 2018/Jul/01 ｜ AUTHOR :